「造園業はやめとけ」——独立を考えて検索したとき、こんな言葉が真っ先に目に飛び込んできて、思わず手が止まった。そんな経験はないでしょうか。剪定も伐採も一人で任されるほど腕には自信がある。それでも「きつい」「稼げない」「冬は仕事がない」という声を見ると、独立への一歩が急に重くなる。この記事は、そうした迷いを抱える造園・庭仕事の職人の方に向けて書きました。
じつは、「造園業はやめとけ」と言われる理由をよく見ていくと、その多くは造園という仕事そのものの宿命ではありません。別のところに原因があります。
なぜなら、「やめとけ」と語られる理由の大半は、「独立して、集客も営業も事務も、たった一人で全部背負わなければならない」という前提から生まれているからです。この前提が変われば、「やめとけ」の理由の多くは、その重さを失います。
ここでは、まず「造園業はやめとけ」と言われる理由を、公的なデータをもとにごまかさず正直にお伝えします。そのうえで、その理由が「業界の宿命なのか、それとも組み方で変えられるものなのか」を一つずつ切り分けます。造園・剪定・伐採・草刈りのどこから独立するのがよいか、会社員時代より本当に稼げるのか、そして「また伸びる」という庭仕事ならではの強みをどう安定した収入に変えるかまで、現場の言葉でお話しします。
この記事を読み終えていただければ、「やめとけ」というネガティブな声に飲み込まれて独立を諦めるのをやめ、自分にとって後悔のない進み方を、冷静に選べるようになるはずです。腕という一生ものの財産を、どうか眠らせないために——最後までお付き合いください。
この記事で、次のことがはっきりします。
- 「やめとけ」と言われる理由のうち、受け入れるべきものと、組み方で変えられるものの線引き
- 剪定・草刈り・伐採・造園、どこから独立すると無理がないか
- 会社員時代と独立後で、手元に残る金額がどう変わるか
- 庭仕事ならではの「また伸びる」という強みを、安定した収入に変える方法
- 独立を諦めさせる「集客」と「事務」の負担を、一人で抱えずに軽くする考え方
「造園業はやめとけ」と言われる理由を、まず正直に受け止める
はじめに、耳の痛い話から逃げずにお伝えします。「やめとけ」と言われるのには、それなりの理由があります。ここをごまかす記事は信用できません。まずは正直に、主な理由を受け止めましょう。
体力と天候という、変えがたいきつさ
造園業は自然が相手です。夏は炎天下で汗を流し、冬は凍える寒さの中で手を動かす。近年の猛暑は体力を容赦なく奪います。土を掘り、資材を運び、脚立で高所に上がる。送電線の近くで剪定することもあり、危険と隣り合わせの場面も少なくありません。この身体的なきつさは、造園という仕事の性質に根ざしたもので、簡単には消えません。
見落とされがちな「危険」というコスト
もう一つ、正直にお伝えしておきたいのが安全のことです。高木の剪定や伐採では、脚立や高所での作業が避けられません。チェーンソーを使う伐木の作業には特別教育の受講が求められ、刈払機の扱いにも安全衛生の教育が必要とされています。送電線の近く、傾いた木、腐った幹——現場には、経験を積んだ職人でも気を抜けない場面があります。会社員のうちは会社の労災に守られていますが、独立して一人親方になると、労災保険への特別加入をはじめ、自分の身を守る備えも自分で用意することになります。「やめとけ」と言われる背景には、この見えにくいリスクもあります。
年収が、決して高くないという現実
もう一つ、正直にお伝えします。厚生労働省の職業情報提供サイト(jobtag)によれば、造園業の全国平均年収はおよそ374.4万円、月額にして約25.2万円とされています。高い技術と経験を要し、社会に欠かせない仕事であるにもかかわらず、会社員として働く限りの給料は、決して高いとはいえないのが現実です。
この数字を、どう受け止めればよいでしょうか。国税庁の民間給与実態統計調査によれば、給与所得者全体の平均給与はおおむね四百六十万円前後とされています。造園業の平均年収は、それと比べても控えめな水準にあるということです。技術の習得に何年もかかり、天候にも身体にも負荷のかかる仕事でありながら、雇われている限りの給料は上がりにくい——この「腕に見合わない」という感覚こそ、多くの職人が独立を考える出発点になっています。
参入しやすさが、そのまま競争の激しさになる
造園・庭仕事は、大きな設備がなくても始めやすい仕事です。裏を返せば、それは新しく参入する人が多く、同じ商圏で仕事を取り合いやすいということでもあります。とくに草刈りや単発の剪定は、価格だけで比べられやすく、「一番安いところ」を探すお客様に当たると、値段の叩き合いに巻き込まれます。腕の良し悪しが伝わる前に金額で判断されてしまう——これも「やめとけ」と言われる、もっともな理由の一つです。ただし、ここには後で述べるとおり、抜け出す道もあります。
独立すると、事務まで一人で背負う
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会社員なら、施工の腕さえあれば仕事は回ります。ところが独立して一人親方になると、話は変わります。現場作業に加えて、見積書の作成、顧客とのやり取り、請求書の発行、材料の発注、そして税務の申告まで、すべて一人でこなさなければなりません。「本来やりたい造園の仕事に集中できない」——これは、多くの一人親方が口にする悩みです。さらに、参入のしやすさゆえに競合が多く、価格の叩き合いになりやすいという厳しさもあります。
これらは、まぎれもない現実です。目を背けても仕方がありません。ですが——ここからが大切なところです。
「やめとけ」の理由は、業界の宿命か、それとも組み方の問題か
いま挙げた「やめとけ」の理由を、もう一度並べてみてください。そして、一つずつこう問い直してみましょう。「これは、造園という仕事から絶対に切り離せないものか。それとも、独立の”組み方”次第で軽くできるものか」。
変えられないもの
体力を使うこと、天候に左右されること——これらは、造園という仕事の本質に根ざしていて、簡単には変えられません。屋外で身体を使う以上、ここは受け入れる前提になります。ただし、これは造園を選んだ時点で、あなたがすでに引き受けているものでもあります。
組み方で変えられるもの
一方、「年収が上がらない」「集客ができない」「事務に追われる」「価格の叩き合いになる」——これらは、造園という仕事の宿命ではありません。会社員のままだから年収が頭打ちなのであり、集客と事務を一人で抱えるから疲弊するのです。つまり、これらは「誰と、どう組んで独立するか」で大きく変えられる部分なのです。
もう少し具体的に見てみましょう。会社員のときの給料は、あなたが生んだ売上から、会社の経費や利益を差し引いた「残り」です。同じ現場をこなしても、売上のうち手元に残る割合は決して大きくありません。独立すれば、この構造が変わります。売上から材料費や経費を引いた分は、そのままあなたの取り分になる。つまり「年収が上がらない」のは造園という仕事のせいではなく、雇われるという働き方の構造から来ている、ということです。
「組み方」とは、具体的に何を指すのか
ここでいう「組み方」を、三つに分けて考えると分かりやすくなります。一つ目は、仕事を誰から受けるか。飛び込みや値段の勝負で集めるのか、自分を指名してくれるお客様を積み上げるのか。二つ目は、事務をどう回すか。見積り・請求・税務の申告を全部一人で抱えるのか、道具や人の手を借りるのか。三つ目は、お客様をどう次につなげるか。一度きりで縁を切らすのか、名簿として残して定期の仕事に育てるのか。この三つをどう設計するかで、同じ腕でも、数年後の手元の残り方はまったく変わってきます。
どこに手を打つか
ここが、この記事で最もお伝えしたいことです。「やめとけ」の理由のうち、体力と天候は受け入れる。その代わり、年収・集客・事務という「組み方で変えられる部分」に、しっかり手を打つ。この切り分けができれば、「やめとけ」という言葉は、あなたの独立を止める理由ではなくなります。
造園・剪定・伐採・草刈り、どこから独立するのがいいか
「庭仕事」と一口に言っても、造園・剪定・伐採・草刈りでは、独立のしやすさもリピートの生まれ方も違います。ここを理解しておくと、どこから始めてどう広げるかが見えてきます。
4ジャンルの独立特性を比べる
それぞれの特性を、独立の視点から整理します。
- 剪定:庭木の手入れが中心。仕入れがほとんど不要で粗利が高く、木は伸びるため定期的なリピートが生まれやすい。腰道具と軽トラがあれば始めやすく、独立の入口として最も現実的です。
- 草刈り:草はまた生えるため、剪定と並んでリピート性が高い仕事です。機材も比較的シンプルで参入しやすく、夏場の需要が大きいのが特徴です。
- 伐採:大きな木を切り倒す専門性の高い仕事。単価が高い一方、技術と安全管理、ときに重機が必要になり、参入のハードルはやや上がります。
- 造園(庭づくり):デザインから施工まで手がける総合的な仕事。単価は大きいものの、重機や資材で開業資金がかさみ、案件も一件ずつになりがちです。
独立の初期費用と、そろえておきたい資格・講習
どのジャンルから始めるかで、必要な道具も資格も変わります。剪定・草刈りを中心に始めるなら、軽トラック、腰道具(剪定鋏・のこぎり)、刈払機、高枝切りといった基本の装備でスタートできます。中古を上手に選べば、少ない元手から始められるのも、この仕事の入りやすさです。伐採や造園へ広げるなら、チェーンソー、枝を砕く粉砕機(チッパー)、小型の重機などが加わり、初期費用は数百万円規模まで上がります。まずは身の丈に合った装備で始め、仕事が増えてから設備を足していくのが、無理のない進め方です。
資格の面では、造園業を営むこと自体に必須の免許はありません。ただし、次のものは信頼と仕事の幅を広げる後ろ盾になります。
- 造園技能士……厚生労働省が所管する技能検定制度に基づく国家検定資格で、腕を客観的に示す裏付けになります。
- 造園施工管理技士……国家資格で、公共工事や規模の大きな造園工事で求められる場面があります。
- 建設業許可(造園工事業)……一件あたり税込五百万円以上の工事を請け負う場合に必要になります。小さな剪定・草刈りが中心なら当面は不要ですが、事業を広げるときの目安として知っておくと役立ちます。
- チェーンソーによる伐木等の特別教育・刈払機の安全衛生教育……伐採や草刈りを安全に行うための講習で、身を守るためにも受けておきたいものです。
参入しやすさとリピート性
こうして並べると、独立の入口としては「剪定・草刈り」が始めやすく、しかもリピートが生まれやすいことがわかります。剪定を中心に始めるなら、腰道具と軽トラを揃えるだけで、おおむね百万円程度から開業することも可能とされています。まずは参入しやすくリピート性の高いところから始め、実績を積みながら伐採・造園へ広げていく——これが、無理のない進め方です。
組み合わせて、一年を埋める
さらに大切なのは、これらを組み合わせて季節の谷を埋めることです。剪定は秋から冬、草刈りは春から夏に需要が高まります。両方を手がければ、造園業の弱点だった「季節による収入の波」を、かなりならすことができます。一つのジャンルに閉じこもらないことが、庭仕事で独立を長く続けるコツです。
もう一つ、追い風になっている変化があります。全国で空き家や、住む人が高齢になったお宅が増え、「伸び放題になった庭木を何とかしたい」「隣に迷惑をかける前に草を刈ってほしい」という相談が、静かに増えています。こうした暮らしの困りごとに応える庭仕事は、派手ではなくても、地域に必要とされ続ける仕事です。目の前のお客様の庭を整えることが、その町の風景を守ることにつながっていく——庭仕事には、そういう確かな手応えがあります。
独立して、本当に会社員より稼げるのか
ここが、独立を決める前に最も気になるところでしょう。データで冷静に見ていきます。
公的データで見る、会社員時代の年収
先ほどお伝えしたとおり、造園業の全国平均年収はjobtagで約374.4万円。会社員として働く場合、おおよそ四百万円前後が一つの目安とされています。腕を上げても、雇われている限りは大きくは変わりにくい——これが現実です。
ここで一つ、はっきりさせておきたいことがあります。年収の話をすると、宣伝的な数字が一人歩きしがちです。「独立すれば年収一千万円」という言葉を鵜呑みにするのも、「どうせ稼げない」と決めつけるのも、どちらも実態からは離れています。大切なのは、自分の商圏で、一日いくらの仕事を、月に何日こなせるのか——その現実的な数字から逆算することです。
一人親方の年収レンジ
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一方、独立して一人親方になると、人件費や経費を除いたすべてが自分の収入になります。一般的な目安として、造園の一人親方の年収はおおむね六百万〜八百万円とされ、会社員時代より高くなる傾向があります。もちろん、これは営業力や集客力によって大きく上下します。年収四百万円ほどにとどまる方もいれば、一千万円を超える方もいる、というのが実情です。
年収一千万円に届く人の共通点
年収一千万円を実現している一人親方には、はっきりした共通点があります。植木職人で年収一千万円を達成している方は、年商でおよそ一千九百万円規模とされます。彼らに共通するのは、①他の職人が真似できない専門性、②顧客の期待を超える提案力、③紹介やリピートだけに頼らず、集客の仕組みを持っていること、④アフターフォローを徹底しリピート率が高いこと、⑤単価の高い案件を選べること——です。
注目していただきたいのは、この5つのうち、③の「集客の仕組み」と④の「リピート」が、腕だけではどうにもならない部分だという点です。つまり、年収を大きく分けるのは技術そのものよりも、「集客とリピートの仕組みを持てるかどうか」なのです。
手元に残る額は、「単価×稼働日数」で決まる
難しく考える必要はありません。一人親方の売上は、おおまかに「一日あたりの売上×稼働日数」で決まります。たとえば、剪定や草刈りで一日あたり三万円の売上を、月に二十日積み上げれば、月の売上はおよそ六十万円。年間では七百万円を超えてきます。ここから材料費・燃料費・車両の維持費・道具の更新費などを引いた分が、手元に残ります。
この式を眺めると、収入を左右するのが二つだけだと分かります。一つは「単価」を上げること。指名される腕、丁寧な仕上げ、きちんとした見積りで、値段の勝負から抜け出すことです。もう一つは「稼働日数」を安定させること。仕事が途切れる日や、雨で流れる日、そして依頼が来ない閑散期をどれだけ減らせるか。この二つのうち、稼働日数を支えるのが、次にお話しする「リピート」と「集客」の仕組みなのです。
庭仕事の最大の強み「また伸びる」を、資産に変える
ここで、庭仕事ならではの大きな強みをお伝えします。これを活かせるかどうかが、収入の安定を決めます。
剪定・草刈りは、リピートが生まれる仕事
木は切ってもまた伸び、草は刈ってもまた生えます。これは一見あたりまえのようですが、事業として見ると大きな武器です。一度ご依頼いただいたお客様は、半年後・一年後に再び手入れが必要になる。つまり、庭仕事にはリピートが自然に生まれる構造があるのです。新規のお客様を獲得できない月でも、リピートのお客様がいれば収入が支えられます。
顧客名簿という、目に見えない財産
この強みを活かす鍵が、お客様の記録です。「いつ・どのお宅の・どの木を手入れしたか」を残しておけば、次の手入れ時期にこちらからご案内できます。一件ごとに縁が切れる仕事ではなく、お付き合いが続く仕事に変わります。この顧客名簿こそ、独立した職人にとって最も確実な財産です。
一人のお客様が、生涯でいくらになるか
庭仕事のありがたさは、一度のご縁が一度で終わらないことにあります。たとえば、年に一度の剪定を一件あたり二万円でご依頼いただけるお客様が、そのまま十年お付き合いくださったら、それだけで二十万円分の仕事です。年に二度、春の草刈りと冬の剪定でうかがえれば、その額はさらに増えます。新規のお客様を一件見つける労力と、すでに信頼してくださっているお客様に次の手入れをご案内する労力を比べれば、後者のほうがずっと軽い。だからこそ、目の前の一件を「一度きり」で終わらせず、長いお付き合いの入口として大切にすることが、独立後の暮らしを支えます。
定期の接点を、こちらからつくる
もう一つ大切なのが、お客様に忘れられないことです。良い仕事をしても、次の手入れ時期に思い出してもらえなければリピートは生まれません。季節のご案内を一枚お送りする、LINEでゆるやかにつながっておく——こうしたひと手間が、リピートを安定した収入の柱に変えていきます。
やり方は、難しいものでなくて構いません。作業が終わったら、「次はこの時期にまた伸びてきます」と一声かけて、その予定を控えておく。前回の写真を残しておけば、次にうかがったときの説明にも使えます。年に一度、季節のご案内を一枚お送りするだけでも、「そういえば、うちの庭もそろそろ」と思い出していただけます。派手な宣伝より、こうした地道なひと手間のほうが、リピートという確かな収入を育てていきます。
独立を諦めさせる「集客と事務」の負担を軽くする
ここまでで、「やめとけ」の理由のうち、年収もリピートも、組み方次第で大きく変わることが見えてきたはずです。残るのは、多くの職人が独立を諦める最大の理由——「集客」と「事務」の負担です。
「集客できない」という不安の正体
独立してつまずく最大の原因は、腕ではなく集客です。会社員時代は会社が仕事を取ってきてくれました。独立した瞬間、その役割が自分の肩にのしかかります。「良い仕事はできる。でも、そのお客様をどう見つければいいのかわからない」——この不安こそ、独立を止める最大の壁です。
事務に、時間を奪われる
見積り、請求、材料発注、税務の申告。現場を終えて疲れて帰ってから、慣れない事務作業に向き合う。本来やりたい庭仕事の時間が、こうした作業に削られていく。これも、多くの一人親方が疲弊する理由です。
「一人で集めよう」とすると、時間もお金もかかる
集客を全部自分でやろうとすると、その負担は思った以上に重くなります。チラシを作って配る、ポスティングをする、ホームページを用意する、ネット広告を出す——どれも、お金か時間か、その両方がかかります。作業を仲介するインターネットのサービスに登録する方法もありますが、多くは仕事が決まるたびに手数料が差し引かれる仕組みで、件数が増えるほど手元に残る割合が目減りしていきます。現場で汗を流したあとに、慣れない集客の作業まで抱える。この「現場以外の時間」の重さが、腕のある職人ほど独立をためらわせる正体です。
「誰かに任せる」という発想
ここで発想を変えてみてください。集客も事務も「一人で全部やる」と決めつける必要はありません。集客を仕組みとして誰かに担ってもらい、事務の一部を任せられれば、あなたは本来の現場に集中できます。「やめとけ」の理由の多くが「一人で全部背負う前提」から来ている以上、この前提を崩すことが、最も効く手当てなのです。
本部が黒子として支える、という関わり方
その「誰かに任せる」を、私たちつむぐ屋がどう考えているか、少しだけお話しさせてください。
私たちは、本部が上に立って加盟店を動かすという関わり方を、良いものだとは思っていません。主役は、庭で腕を振るう職人の方です。本部は、その方が現場に集中できるよう、後ろから静かに支える黒子であるべきだと考えています。
手取りを、現場に
私たちが何より大切にしているのは、現場の手取りを削らないことです。売上が伸びるほど負担も膨らむ変動型ではなく、毎月決まった額だけにすることで、頑張って稼いだ分が現場に残るようにしています。これが、私たちの「中抜きゼロ」という考え方です。
顧客は、加盟店のもの
あなたが手入れをして生まれたお客様は、あなたのお客様です。本部が抱え込むものではありません。あなたが積み上げたお付き合いは、あなたの財産として手元に残ります。成約後に紹介手数料や売上の歩合をいただくこともありません。稼いだ分は、あなたのものです。
集客と電話は、本部が引き受ける
「集客の仕方がわからない」「事務や電話に時間を取られたくない」「現場に集中したい」——そうした声にお応えするのが、私たちの役割です。お客様を見つけて最初のご連絡を受ける部分は、できるだけ本部側で引き受けたい。あなたには、庭という現場で腕を振るうことに集中していただく。それが、私たちの目指す関わり方です。
四方良し、という考え方
私たちが目指しているのは、誰か一人だけが得をする形ではありません。庭を任せてくださるお客様に喜んでいただけること。現場で腕を振るう職人の方の手元に、しっかり手取りが残ること。私たち本部も無理なく続けられること。そして、整った庭や片づいた空き家が、その地域の暮らしを少しだけ良くしていくこと。この四つが同時に満たされてはじめて、長く続く仕組みになると考えています。だからこそ本部は前に出すぎず、職人の方が現場に集中できるよう、後ろから静かに支える役に徹したいのです。
まとめ:やめとけの声に、独立を諦めないために
「造園業はやめとけ」——この言葉には、体力・天候という変えがたい現実と、年収・集客・事務という「組み方で変えられる部分」が、ごちゃ混ぜになって語られています。この二つを切り分けることが、後悔しない独立への第一歩です。
- 変えられないもの(体力・天候)は、受け入れる
- 組み方で変えられるもの(年収・集客・事務・リピート)に、しっかり手を打つ
そして、剪定・草刈りという始めやすくリピートの生まれる仕事から入り、季節を組み合わせて一年の谷を埋め、お客様を名簿という財産として積み上げていく。最後に残る「集客と事務の負担」は、一人で背負い込まず、誰かに任せる発想を持つ。これだけで、「やめとけ」の声の多くは、あなたを止める理由ではなくなります。
腕という一生ものの財産を持っているのに、独立を諦めるのはもったいないことです。問題は「造園業」そのものではなく、「どう組んで独立するか」だけなのですから。
後悔しない独立のための、5つの確認
最後に、独立を決める前に自分へ問いかけてほしいことを、五つにまとめます。
- 体力・天候・安全という「変えられない現実」を、受け入れる覚悟はできているか
- 剪定・草刈りという始めやすくリピートの生まれる仕事から、無理なく入る計画になっているか
- 自分の商圏で、一日いくらの仕事を月に何日こなせるか、現実的な数字で描けているか
- 一度のご縁を名簿という財産に変え、定期の手入れにつなげる仕組みを持てているか
- 「集客」と「事務」を一人で抱え込まず、誰かに任せる道を検討できているか
よくある質問
Q. 未経験に近い状態からでも、造園で独立できますか。
A. 剪定や草刈りは、比較的少ない道具で始めやすい仕事です。ただし、樹木の種類ごとの適切な切り方や、脚立・チェーンソーを使う作業の安全は、独学だけでは癖がつきやすい部分です。造園会社での実務経験を積む、技能検定の実技を通じて手順を学ぶ、といった形で、独立前に現場の経験を重ねておくことをおすすめします。
Q. 冬など、仕事の少ない時期はどうすればよいですか。
A. 剪定は秋から冬、草刈りは春から夏に需要が高まります。両方を手がけて季節の谷を埋めるのが基本の考え方です。加えて、常緑樹と落葉樹で手入れの適期が違うことを活かし、一年を通じて依頼が途切れにくいお客様を名簿として持っておくと、収入の波をならしやすくなります。
Q. 独立すると、本当に会社員時代より手元に残りますか。
A. 売上から経費を引いた分がそのまま取り分になるため、同じ現場でも手元に残りやすくなるのは事実です。ただし、それは案件の入口が確保できていることが前提です。腕があっても依頼が途切れれば収入は生まれません。単価と稼働日数を安定させる仕組みづくりが、手取りを左右します。
Q. 集客が不安です。何から考えればよいですか。
A. まずは「一人で全部やる」という前提を外すことです。チラシ・ネット広告・紹介・登録サービスなど手段はいくつもありますが、どれも時間かお金がかかります。現場に集中したい方は、集客の入口を誰かに担ってもらう関わり方も含めて、自分に合う形を選ぶことをおすすめします。
独立を、一人で抱え込まないために
「やめとけ」という言葉の多くは、独立を心配してくれる人の、優しさから出たものでもあります。ですが、その声に押されて腕を眠らせてしまうのは、あまりにもったいないことです。大切なのは、心配される部分——集客や事務や収入の不安——を、一つずつ具体的な手立てに変えていくことです。全部を自分一人で背負う必要はありません。
もし、自分の商圏に庭仕事の需要があるか、どんな形で集客や事務を支えてもらえるかを具体的に知りたくなったら、一度お話を聞かせてください。無理に加盟をおすすめすることはありません。あなたのお話をうかがったうえで、合わないと思えば正直にそうお伝えします。
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料金や送客件数が自社に合うか、個別に確認したい方へ
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全7問。回答内容をもとに適合性を確認します。
