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便利屋の集客代行は必要か|外注の判断基準と契約前7確認

便利屋の集客代行は必要か|外注の判断基準と契約前7確認

現場が終わってから見積書を書きながら、チラシも広告も試したのに問い合わせが増えないと感じている。そんな夜が続いていないでしょうか。

じつは、便利屋の集客は「全部自分でやる」か「全部誰かに任せる」かの二択ではありません。工程ごとに切り分けて、任せられる部分だけを外に出すことができます。

なぜなら、集客という仕事は、認知づくり・受け皿づくり・問い合わせへの一次対応・見積と追客・リピートと紹介という、性質の違う作業の集まりだからです。外に出しやすい作業と、出すと自分の資産が目減りしてしまう作業が、はっきり分かれています。

ここでは、任せられる工程と手元に残す工程、委託先8種と料金のかかり方、1件あたりに直して比べる方法、契約前に確認する7項目、そして外注しても自分に残る責任までをまとめました。

読み終えて頂ければ、見積を取る前に条件を揃えて依頼でき、届いた提案を同じ物差しで並べ、続けるか止めるかの基準を先に決めた状態で、外注を検討し始められるようになります。

なお、そもそも集客も現場対応も一人で抱え続けることには限界があります。この点は便利屋を一人で続けることの限界でも扱っていますので、あわせてご確認ください。

なお本記事は、便利屋自身が集客を外部に任せる場合を対象にしています(依頼主の集客業務そのものを請け負う仕事をお探しの場合は対象が異なります。詳しくは次章でご確認ください)。任せる範囲をどこまで広げるかの最終判断は、最後まで便利屋事業者ご自身の手に残ります。

目次

便利屋の集客代行とは、何を引き受けてもらう仕組みか

便利屋の集客代行とは、問い合わせを増やす作業の一部または全部を外部に任せる仕組みです。

便利屋という業種は、生活のちょっとした困りごとへの対応を担う一方で、開業に特別な免許や大きな設備投資が要らないため、新規に参入しやすい業種でもあります。便利屋という仕事の需要や開業の全体像は便利屋で独立・開業するには?で扱っています。本記事では集客を外に出すかどうかの判断に絞ります。

「代行」と「外注」は同じ意味で使われるが、契約の形は3つに分かれる

集客代行と呼ばれる仕組みは、日常の会話では「代行」も「外注」もほぼ同じ意味で使われていますが、実際に交わす契約の形は次の3つに分かれます。

  1. 特定の作業だけを都度お願いする業務委託
  2. 月ごとに一定の作業量を任せる継続契約
  3. 案件そのものを供給してもらう仕組み

契約の形をあらかじめ区別しておくと、後から「思っていたのと違った」というすれ違いを防ぎやすくなります。どの形を選ぶかによって、後で確認すべき点も変わってきます。

引き受けてもらえるのは作業であって、結果ではない

ここで最初に押さえておきたいのは、外部に任せられるのは「作業」であって「結果」そのものではない、という点です。広告を運用してもらう、チラシを配布してもらう、ホームページを作ってもらう。これらはすべて作業の委託です。問い合わせが何件入るか、そのうち何件が成約するかは、任せた作業の質だけでなく、便利屋自身の対応スピードや料金設定、対応エリアとの噛み合わせによっても変わります。便利屋の集客を代行してもらえば必ず増えるという単純な話ではないことを、最初に自分の中で整理しておくと、後の判断がぶれにくくなります。

この記事が扱うのは「便利屋が集客を頼む側」の話

「便利屋 集客 代行」という言葉には、もうひとつ別の意味が混ざって使われることがあります。便利屋が依頼主(顧客)の集客業務そのものを請け負う、というサービス業としての意味です。本記事で扱うのは前者、つまり便利屋自身が自分の集客を外部に任せる場合の話に絞ります。もし依頼主の集客を代行する仕事を探している場合は、対象が異なりますので、ここで一度立ち止まってご確認ください。

便利屋の集客を5工程に分けると、外注できる範囲が見える

便利屋の集客は、認知・受け皿・一次対応・見積・リピートの5工程に分けて考えると外注範囲が決まります。

集客とひとくくりに考えると、任せてよいのか迷いやすくなります。工程に分解すると、外に出せる範囲がはっきりします。

  1. 認知づくり(広告・チラシ・SNS発信などで名前と存在を知ってもらう)
  2. 受け皿づくり(ホームページ・Googleビジネスプロフィールなど、知った人が調べる場所を整える)
  3. 問い合わせの一次対応(電話・フォームの受付、最初の返信)
  4. 見積と追客(現地確認、金額提示、契約までのやり取り)
  5. リピートと紹介(施工後のフォロー、次の依頼や紹介につなげる関係づくり)

それぞれの工程には、外注する場面ならではの注意点があります。認知づくりは反応が出るまでに数週間かかることが多く、途中で止めてしまうと効果が測れません。受け皿づくりは、外注先が作ったページでも実際に載る写真や実績は自分側で用意する場面が多く、素材の準備が滞ると公開が遅れます。一次対応は、電話やフォームへの返信が数時間遅れるだけで問い合わせが他社に流れてしまう場面があり、代行の応答スピードが成果を左右します。見積と追客は、現地の状況によって金額が変わるため、外注先が用意した雛形どおりに進まない場面が日常的に起こります。リピートと紹介は、施工後のちょっとした声かけの積み重ねが次の依頼につながる工程で、外部の仕組みだけでは代替しにくい部分です。

工程別の外注可否早見表(任せられる部分/自分に残る部分)

工程 外に出しやすい部分 自分に残しておきたい部分
認知づくり 広告運用の設定・チラシのデザインと印刷・配布の実作業 表示内容の最終確認、対応エリアの指定
受け皿づくり ホームページ制作、Googleビジネスプロフィールの初期設定 名義(誰の資産として登録するか)、写真や実績の提供
一次対応 電話受付の代行、フォーム返信の一次対応 見積前提の条件確認、断る案件の判断基準
見積と追客 見積書のフォーマット作成 現地確認、金額の最終判断、契約の締結
リピートと紹介 顧客名簿の管理システムの導入 顧客との関係そのもの、名簿の所有

手元に残すべき工程は「見積」と「顧客との関係」

5つの工程のうち、外に出しても比較的リスクが小さいのは認知づくりと受け皿づくりです。反対に、見積と追客、そしてリピートと紹介は、便利屋自身の判断と関係性が中心にある工程なので、外に出すと自分の商売の土台そのものが薄くなっていきます。まずはこの2つを手元に残す前提で、残り3つの工程から便利屋の集客代行の外注先を検討していくと、判断がしやすくなります。

料金や送客件数が自社に合うか、個別に確認したい方へ

入力内容を確認後、担当者からご連絡します。

集客の委託先8種を費用の出方と残る資産の2軸で並べた比較図
委託先8種を費用の出方と手元に残るもので並べる

便利屋の集客代行を頼める委託先8種と、料金のかかり方

便利屋の集客代行の委託先は8種類あり、料金は月額固定・成果報酬・手数料率・制作一括の4通りに分かれます。

集客の外注先には、性質の異なる8つの選択肢があります。それぞれ、任せられる作業と自分に残る作業が違います。

  1. 広告運用の専門会社(検索連動型広告やSNS広告の設定・改善を任せる。任せやすいのは日々の入札調整や広告文の改善作業、残るのはアカウント名義と月々の予算そのものの判断)
  2. ホームページ制作会社(サイトの構築・更新を任せる。任せやすいのは構築作業そのもの、残るのはドメインとサイトの名義、掲載する実績写真の提供)
  3. チラシ制作・印刷・配布の専門会社(デザインから配布までを任せる。任せやすいのはデザインと配布の実作業、残るのは掲載内容の最終確認)
  4. 電話受付代行サービス(一次対応の電話応対のみを任せる。任せやすいのは受電と一次ヒアリング、残るのは見積前提の条件確認と断る案件の判断基準)
  5. Googleビジネスプロフィール運用代行(口コミ対応・投稿更新を任せる。任せやすいのは日々の投稿作業、残るのは口コミへの返信文面の最終確認)
  6. マッチング型サービス(作業ごとに手数料がかかる登録型の仕組みで、案件そのものを紹介してもらう。ポータルサイトへの掲載を通じて案件を得る形もこれに含まれる。任せやすいのは集客導線そのもの、残るのは手数料負担と顧客の帰属の確認)
  7. フランチャイズ本部(集客の仕組みごと加盟し、案件や販促の型を利用する。任せやすいのは集客の型そのもの、残るのは加盟契約の条件確認。当社つむぐ屋もこの形と案件供給の両面を持ちます。詳しくは後述で開示します)
  8. 個人のフリーランスへの業務委託(SNS運用やチラシ配布など特定作業を個人へ依頼する。任せやすいのは単発の実作業、残るのは委託内容の書面での明示)

チラシの作り方や配布時の法令については便利屋がチラシで集客する方法で、フランチャイズ本部を選ぶ際の見極め方については便利屋のフランチャイズ本部の選び方で、それぞれ詳しく扱っています。委託先を比較検討する前に、これらもあわせてご確認ください。

課金方式は4つ(月額固定/成果報酬/手数料率/制作一括)

委託先ごとに料金のかかり方も異なり、次の4通りに整理できます。

  1. 月額固定(作業量にかかわらず毎月一定額を支払う形)
  2. 成果報酬(問い合わせや成約など決めた成果が発生した時にだけ費用が発生する形)
  3. 手数料率(登録型サービスに多く、成約した案件の金額に対して一定割合を支払う形)
  4. 制作一括(ホームページやチラシのように、作る作業そのものに一度だけ費用を払う形)

同じ「月額」でも含まれる作業の範囲が違う

注意したいのは、同じ「月額固定」という言葉でも、含まれる作業の範囲が委託先によって大きく違うという点です。たとえば、広告費込みの月額30,000円という提案と、運用手数料のみの月額30,000円(広告費は別途実費)という提案は、見た目の金額が同じでも実際にかかる総費用が大きく異なります(数字はあくまで説明のための一例です)。見積を受け取ったら、金額だけでなく「この金額に何が含まれているか」を必ず書き出して比べる必要があります。便利屋の集客代行を検討する際は、この確認を省かないことが遠回りに見えて一番の近道です。

便利屋の集客チャネル11種を「外注できる範囲」で分類する

便利屋の集客チャネルは11種類あり、外注できる範囲という軸で分類すると任せやすさが見えてきます。

集客に使えるチャネルは、便利屋 集客を安定させる9つの集客チャネルでも扱っていますが、あちらは資産型・消費型という軸での分類です。本記事は「外注できるか」という軸で11種に並べ直します。

委託先ごとに動かせるチャネルは決まっています。以下は、外に出しやすいかという軸でチャネルを並べたものです。

  1. SEO(記事・オウンドメディア)
  2. MEO(Googleビジネスプロフィール)
  3. リスティング広告(検索連動型)
  4. SNS(写真・短文・動画の各サービス)
  5. LINE公式アカウント
  6. チラシ
  7. ポスティング
  8. 紹介
  9. 口コミ
  10. 顧客名簿(リピート導線)
  11. マッチング型サービス(作業ごとに手数料がかかる登録型の仕組み。ポータルサイトへの掲載もここに含まれる)

なお、商工会議所や地域のビジネスコミュニティへの参加は「8. 紹介」に、新聞折込は「6. チラシ」に含まれるチャネルとして扱っています。また、地域の掲示板サービスへの投稿は「11. マッチング型サービス」に、目立つ場所に事務所を構えることによる集客効果は「2. MEO」に、それぞれ含まれるチャネルとして扱っています。

チャネル11種の外注可否一覧

チャネル 外注のしやすさ 自分に残る部分
SEO 外注しやすい 現場写真・実例の提供
MEO 運用は外注可 名義、口コミ依頼文面の最終確認
リスティング広告 外注の代表格 アカウント名義、支払い方法
SNS 投稿代行は可 人柄が出る発信は外注しにくい
LINE公式アカウント 初期構築は外注可 配信文面
チラシ デザイン・印刷は外注しやすい(新聞折込を含む配布手配も外注しやすい) 掲載内容の最終確認
ポスティング 配布は外注しやすい 禁止表示のある場所の事前確認
紹介 外注できない(商工会議所・地域のビジネスコミュニティへの参加そのものは自分で行う活動) 関係そのものが資産
口コミ 依頼の仕方に注意が必要 依頼文面・投稿内容の確認
顧客名簿 管理システムは外注可 名簿の所有
登録型サービス(ポータルサイトを含む) 集客の外部化そのもの 手数料と顧客の帰属の確認

外注しても効果が出にくいチャネルの共通点

紹介と口コミは、他のチャネルと違って「関係性」そのものが価値の源になっています。ここを丸ごと外に出そうとすると、形だけの発信になり、効果が出にくくなる傾向があります。たとえば、口コミ投稿の文面をすべて外注先任せにすると、依頼主の実際の体験と離れた紋切り型の文章になりやすく、かえって信頼を損ねる場面もあります。この2つは、実務の一部(投稿の代行作業など)は任せられても、中身の判断は自分に残すという意識を持つと失敗が減ります。

集客の外注が向いているかを判断する6つの物差しの図
外注の向き不向きを判断する6つの物差し

集客の外注が自分に向いているかを判断する6つの物差し

便利屋の集客を外注すべきかは、対象・時間・技術の蓄積・固定費・緊急度・撤退のしやすさの6つで判断します。

  1. 誰の、どの作業の問い合わせを増やしたいかが決まっているか
  2. 集客に使える時間が、月にどれくらい残っているか
  3. 広告や運用のノウハウを、自分の中に蓄積したいか、それとも今は現場に集中したいか
  4. 月々の固定費が増えても、当面の資金繰りに耐えられるか
  5. すぐにでも問い合わせを増やす必要があるか、それとも数か月かけて土台を作れる状況か
  6. 合わないと感じた時に、無理なくやめられる契約かどうか

「時間がない」だけを理由に外注すると失敗しやすい

6つの物差しのうち、多くの方が最初に意識するのは2番目の「時間」です。しかし、時間のなさだけを理由に外注を決めると、1番目の「誰の、どの作業の問い合わせを増やしたいか」という前提が曖昧なまま契約してしまい、料金や契約条件の確認もおろそかになりがちです。6つすべてに目を通したうえで、自分の状況に一番近いものから優先順位をつけることをおすすめします。

便利屋の集客代行は「1件あたり」に直して比べる

便利屋の集客代行は総額でなく、月額を想定問い合わせ件数で割った1件あたりの金額で比べます。

総額でなく、問い合わせ1件あたりに直す式(記入例)

複数の提案を比べる時、月額の総額だけを見比べると、含まれる作業量の差を見落としてしまいます。次の式で、1件あたりの金額に直してから比べることをおすすめします。

「月額費用 ÷ 想定される月間問い合わせ件数 = 問い合わせ1件あたりの費用」

たとえばの記入例です。月額50,000円で、想定される問い合わせが月30件だとすると、50,000円 ÷ 30件 = 1件あたり約1,667円という計算になります。これはあくまで説明のための記入例であり、実在の事業者の実績数値ではありません。提示された月額の数字だけを見て安いと判断すると、想定件数が少ない提案を選んでしまい、結果的に1件あたりの費用がかえって高くつく場合があります。また、ここでいう「想定される問い合わせ件数」は、後述する案件供給の「供給件数」とは別の概念です。混同しないよう、見積を受け取った際は提案元が示す件数の定義を必ず確認したうえで、自分の数字を式に当てはめて計算してみてください。

1件あたりの金額を、日々の手残り全体の中でどう位置づけるかについては便利屋の手取りが少ない理由と対策で、自社の料金表そのものの作り方については便利屋の料金設定の考え方で、それぞれ詳しく扱っています。

成果報酬は「何をもって成果とするか」で金額が変わる

成果報酬型の提案を受け取った場合は、「何が発生した時点を成果とするのか」を必ず確認してください。電話がかかってきた時点なのか、見積の依頼があった時点なのか、実際に成約した時点なのか。この定義によって、同じ「成果報酬」という言葉でも、支払う総額が大きく変わります。

見積を取る前に揃える3条件(対象エリア・対象作業・期間)

複数の委託先から見積を取って比べる場合は、次の3条件を揃えたうえで依頼してください。条件が揃っていないと、金額を並べても正しく比較できません。

  1. 対象エリア(どの範囲の問い合わせを増やしたいか)
  2. 対象作業(便利屋業務のうち、どの作業内容を中心にした集客か)
  3. 期間(お試しなのか、半年単位なのか)

便利屋が集客を外注する前に確認する7項目

便利屋が集客を外注する前に、期間・解約・名義・データ返却・権利・報告・最終確認の7項目を書面で確認します。

契約を交わす前に、次の7項目を確認してください。口頭でのやり取りだけで済ませず、書面またはメールなど記録に残る形で確認することをおすすめします。

  1. 契約期間と自動更新の有無
  2. 解約の申出期限と、違約金の有無
  3. 広告アカウントやホームページの名義(誰の名前・誰のアカウントで登録されるか)
  4. 解約時に、それまでの問い合わせ履歴や顧客名簿がどう扱われるか
  5. 制作されたホームページやチラシなどの成果物の権利は誰に帰属するか
  6. 報告の頻度と、報告される項目の内容
  7. 広告やチラシなど、外部に見える表示物を最終確認するのは誰か

7項目は口頭でなく書面で残す

これらの項目は、契約を結ぶ前に確認しておかないと、後になって「聞いていない」というすれ違いが起きやすい部分です。とくに3番目の名義と4番目のデータ返却は、解約した後の自分の商売の継続性に直結します。契約書に明記されていない場合は、追記を依頼するか、メールなど記録に残る形でやり取りしておくことをおすすめします。便利屋の集客代行を検討する際に、この7項目は欠かせない確認事項です。

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全7問。回答内容をもとに適合性を確認します。

集客を外注しても、発注者である便利屋に残る責任がある

便利屋が集客を外注しても、広告やチラシの表示に対する責任は供給する事業者に残ります。

表示の責任は供給する事業者に残る(景品表示法第5条)

集客を外部に任せたとしても、広告やチラシに書かれた内容の責任は、任せた側である便利屋自身に残ります。景品表示法第5条は、次のように定めています。

事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。

e-Gov法令検索 不当景品類及び不当表示防止法

この条文が定める「事業者」とは、商品やサービスを実際に供給している側、つまり便利屋自身のことです。外注先が作った表示であっても、規律の対象になるのは供給する事業者だという点を押さえておく必要があります。なお、同条各号が主に規制するのは、実際より良く見せる「優良誤認」と、実際より得に見せる「有利誤認」です。号ごとの詳細な解説は本記事の範囲を超えるため、ここでは「表示の責任は自分に残る」という一点に絞ります。

口コミや発信を頼むと、規制の対象は依頼した側になる(ステマ規制)

令和5年10月1日から、いわゆるステルスマーケティングも景品表示法の規制対象になりました。消費者庁は次のように説明しています。

景品表示法で規制されるのは、広告であって、一般消費者が広告であることを分からないものです。
規制の対象となるのは、商品・サービスを供給する事業者(広告主)です。企業から広告・宣伝の依頼を受けたインフルエンサー等の第三者は規制の対象とはなりません。

消費者庁 令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります

つまり、口コミの投稿やSNSでの発信を外部の誰かに依頼した場合でも、規制の対象になるのは依頼した側、すなわち便利屋自身であるということです。外注先に任せたから自分は関係ない、という考え方は成り立ちません。

個人へ委託するなら、条件の明示が要る場合がある(フリーランス法第3条第1項)

チラシの配布やSNSの投稿代行などを、個人のフリーランスへ直接依頼する場合には、フリーランス法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)にも目を通しておく必要があります。第3条第1項は、次のように定めています。

業務委託事業者は、特定受託事業者に対し業務委託をした場合は、直ちに、公正取引委員会規則で定めるところにより、特定受託事業者の給付の内容、報酬の額、支払期日その他の事項を、書面又は電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって公正取引委員会規則で定めるものをいう。以下この条において同じ。)により特定受託事業者に対し明示しなければならない。

e-Gov法令検索 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律

ただし、この条文には、契約時点で内容が定められないことについて正当な理由がある事項は明示を要さず、定まった後に直ちに明示する必要がある、というただし書きもあります。契約の時点でまだ決まっていない事項がある場合は、決まった時点で速やかに明示する、という運用になっています。

支払期日の六十日は「特定業務委託事業者」に向けられた規定(第4条第1項・主体の違い)

同法第4条第1項では、報酬の支払期日について次のように定められています。

特定業務委託事業者が特定受託事業者に対し業務委託をした場合における報酬の支払期日は、…給付を受領した日…から起算して六十日の期間内において、かつ、できる限り短い期間内において、定められなければならない。

e-Gov法令検索 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律

ここで注意したいのは、この義務の名宛人が「特定業務委託事業者」に限定されているという点です。従業員を使用しない一人親方の便利屋が個人へ業務委託をする場合、この条文が定める義務の主体そのものには当たらない場合があります。自分がどちらの立場にあるのか、契約前に整理しておくと誤解が減ります。

便利屋の集客外注でよくある失敗5つと、避け方

便利屋の集客外注でよくある失敗は、丸投げや名義の預けっぱなしなど5つに整理できます。

  1. すべての判断を外注先に丸投げしてしまう
  2. 広告アカウントやホームページの名義を、外注先の名前のまま持たせてしまう
  3. 何をもって「成果」とするかを決めないまま契約してしまう
  4. お試し期間が短すぎて、効果が出る前に判断してしまう
  5. 問い合わせは増えたのに、受付側の一次対応が追いつかず取りこぼしてしまう

1番目の丸投げは、外注先に任せきりにした結果、対応エリア外の問い合わせばかり増えてしまうといった場面で起こりがちです。2番目の名義の預けっぱなしは、解約時に広告アカウントへアクセスできず、それまでの運用データごと失ってしまう場面につながります。3番目の成果の定義が曖昧なままだと、電話が鳴っただけで成果報酬が発生していたと後から知らされる場面があります。4番目のお試し期間の短さは、認知づくりの効果が出始める前に契約を打ち切ってしまい、投じた費用が回収できないまま終わる場面を生みます。5番目の受付側の取りこぼしは、問い合わせ自体は増えているのに、返信が翌日になってしまい、依頼主が別の便利屋に決めてしまう場面としてよく見られます。

これらはいずれも、便利屋の集客代行を契約する前の確認や、外注後の役割分担を明確にしておくことで避けやすくなる失敗です。とくに5番目は、集客の外注がうまくいっているにもかかわらず、自分側の対応体制が原因で成果につながらない、というもったいないケースです。

外注しても問い合わせが増えないとき、便利屋が自分側で確かめる4点

問い合わせが増えない原因は、外注先ではなく自分側の対応体制にあることも少なくありません。

  1. 電話やフォームへの返信に、取りこぼしが発生していないか
  2. 見積の提示までにかかっている時間が長くなっていないか
  3. 対応エリアや対応できる作業内容と、広告で見せている内容がずれていないか
  4. 料金の見せ方が、閲覧者にとって分かりにくくなっていないか

1番目の取りこぼしは、忙しい現場作業の合間に着信やフォーム通知を見落とし、気づいた時には数時間が経っている場面で起こります。2番目の見積提示までの時間は、現地確認の予約が数日先になってしまい、その間に他の便利屋へ依頼が流れる場面につながります。3番目のエリアと作業のずれは、広告では対応エリア外の地域にも表示されてしまい、結果的に断る問い合わせばかり増える場面を生みます。4番目の料金の見せ方は、目安金額が示されておらず、依頼主が価格への不安から問い合わせをためらう場面につながります。

外注先の作業に問題がなくても、これら自分側の要因で機会を逃していることは少なくありません。便利屋の集客を外注しても問い合わせが増えないと感じた時は、外注先だけでなく、この4点も合わせて見直すことをおすすめします。

便利屋の集客を段階的に外注へ移す4ステップと撤退基準

便利屋の集客の外注は、1工程ずつ移し、始める前に期間と判定の基準を決めてから広げます。

  1. まずは1つの工程(たとえばチラシの制作・印刷)だけを試験的に外注する
  2. 期間を区切り(たとえば3か月)、その工程の成果だけを観察する
  3. 手応えがあれば、次の工程(受け皿づくりなど)へ範囲を広げる
  4. 全体像が見えてきた段階で、複数の委託先を組み合わせるか、案件供給型へ移行するかを判断する

撤退基準は始める前に決める(期間・判定指標・止め方)

外注を始める前に、続けるか止めるかを判断する基準を先に決めておくことをおすすめします。「3か月試して、問い合わせが月に何件増えたら続ける」「増えなければ、次の委託先に切り替えるのか、それとも自分でやる形に戻すのか」。この基準を契約前に決めておくと、始めた後に判断がぶれにくくなります。

便利屋が案件そのものを受け取る形(定額案件供給)という選択肢

定額案件供給は、案件情報の提供までを外部に委ねる形で、成約そのものを買う仕組みではありません。

当社(つむぐ屋)が提供している仕組みと、料金の考え方

ここまで見てきた委託先の一つに、案件そのものを供給してもらう仕組みがあります。当社つむぐ屋でも、この形の仕組みを提供しています。月額66,000円(税込)の枠で、月18〜25件を目安に案件情報をお届けする形です。成約した後の紹介手数料や売上歩合は発生しません。

供給件数は、客観的な有効案件条件を満たす案件の目安です。売上・成約・無条件の最低件数を保証するものではありません。

この形が向く人・向かない人(自己開示:合わない人には合わない)

この仕組みが向いているのは、広告やホームページの運用に自分の時間を割きたくない方、月々の固定費として集客コストを見込んでおきたい方です。反対に、自分のブランドや屋号を前面に出した発信を重視したい方、広告運用のノウハウを自分の中に蓄積していきたい方には、この形だけでは物足りないかもしれません。すべての便利屋事業者に合う仕組みではない、という点は正直にお伝えしておきます。なお、この場合も供給件数は、客観的な有効案件条件を満たす案件の目安です。売上・成約・無条件の最低件数を保証するものではありません。

屋号と顧客は自分のもの、という前提を先に確認する

案件供給型の仕組みを検討する際にとくに確認していただきたいのが、契約の主体と、顧客との関係の帰属です。当社の仕組みでは、顧客との契約主体は職人・便利屋事業者ご本人であり、当社は集客・受付・システムの提供・案件の差配・仲介の役割にとどまります。屋号も顧客との関係も、事業者ご自身のものとして残ります。この点は、委託先を検討する際の7項目(名義・データ返却など)と重なりますので、他の委託先と比較する際の基準としてもご活用ください。

集客の外注を検討する便利屋のための用語早見表

集客の外注を検討する際によく出てくる用語を、発注者としての使いどころとあわせてまとめました。

意味 発注者としての使いどころ
業務委託 特定の作業を外部に依頼する契約形態 契約書に業務範囲を明記する際に使う
成果報酬 決めた成果が発生した時にのみ費用が発生する課金方式 「何をもって成果とするか」を確認する時に使う
月額固定 作業量にかかわらず毎月一定額を支払う課金方式 含まれる作業の範囲を確認する時に使う
手数料率 成約金額に対する一定割合を支払う課金方式 登録型サービス・ポータルサイトの比較時に使う
MEO Googleビジネスプロフィールなど地図検索での見え方を整える取り組み 名義の確認と合わせて使う
特定受託事業者 従業員を使用しない個人など、フリーランス法上の受託側 個人へ委託する際の立場確認に使う
業務委託事業者 特定受託事業者に業務委託をする事業者 自分がどちらの立場かを確認する時に使う

まとめ|便利屋の集客代行は「任せる範囲」を決めてから選ぶ

  1. 集客の外注は、結果を買う契約ではなく作業を委託する契約です
  2. 5工程に分け、見積と顧客との関係は手元に残すことをおすすめします
  3. 委託先8種・課金4方式は、1件あたりに直して比べてください
  4. 契約前の7項目は書面で確認してください(とくに名義とデータ返却)
  5. 表示の責任と、依頼した側としての義務は、外注しても自分に残ります
  6. 始める前に撤退基準(期間・判定・止め方)を決めておくことをおすすめします
  7. 案件そのものを受け取る形もあります(供給件数は、客観的な有効案件条件を満たす案件の目安です。売上・成約・無条件の最低件数を保証するものではありません。)

料金や送客件数が自社に合うか、個別に確認したい方へ

入力内容を確認後、担当者からご連絡します。

対応地域・経験・現場余力から、案件紹介との相性を確認したい方へ

全7問。回答内容をもとに適合性を確認します。

よくある質問

Q1. 便利屋の集客代行は、月額と成果報酬のどちらが向いていますか。

A1. どちらが向いているかは、資金繰りの状況と、任せる工程によって変わります。月額固定は費用が読みやすい一方、問い合わせが少ない月でも同じ金額がかかります。成果報酬は費用が発生の有無に連動しますが、何を成果とするかの定義次第で総額が変わります。両方の見積を、本記事の1件あたりの式に当てはめて比べることをおすすめします。

Q2. 便利屋の集客を外注したら、どのくらいで反応が出ますか。

A2. チャネルや委託先の種類、対応エリアの競合状況によって幅があり、一律にお答えすることはできません。数週間で反応が出る場合もあれば、数か月かけて土台が整っていく場合もあります。始める前に、いつまでにどの指標を確認するかという撤退基準を決めておくと、判断に迷いにくくなります。

Q3. 広告のアカウントやホームページの名義は、どちらが持つべきですか。

A3. 契約前に確認する7項目の一つとして挙げた通り、原則として便利屋事業者ご自身の名義で登録してもらうことをおすすめします。外注先の名義のまま運用を続けると、解約時に引き継ぎができず、それまでの実績や設定を失う可能性があります。便利屋の集客を外注する際は、この点を最初に確認しておくと安心です。

Q4. 解約したら、それまでの問い合わせ履歴や顧客名簿はどうなりますか。

A4. 委託先によって扱いが異なります。契約前に、解約時にデータが返却されるのか、そのまま消失するのかを必ず確認してください。口頭確認だけでなく、書面またはメールなど記録に残る形での確認をおすすめします。

Q5. 外注先が作ったチラシの内容に間違いがあった場合、責任は誰にありますか。

A5. 景品表示法第5条が定める通り、表示の責任は自己の供給する商品・役務について表示をする事業者、つまり便利屋自身に残ります。外注先が作成したものであっても、公開前に内容を最終確認する体制を整えておくことをおすすめします。

Q6. 個人に配布や投稿を頼むとき、契約書は必要ですか。

A6. フリーランス法第3条第1項では、業務委託事業者が特定受託事業者に業務委託をした場合、給付の内容・報酬の額・支払期日その他の事項を書面または電磁的方法で明示する義務が定められています(契約時点で内容が定められないことについて正当な理由がある事項は明示を要さず、定まった後に直ちに明示する必要があります)。なお、支払期日に関する六十日の規定(第4条第1項)は「特定業務委託事業者」に向けられたものであり、従業員を使用しない一人親方の便利屋が発注する場合は名宛人が異なることがあります。ご自身の立場を確認したうえで対応してください。

出典(便利屋の集客と外注に関する法令・公的資料)

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